Share

ロベール・ドアノーとロバート・フランク

有名な2人の写真家のドキュメンタリー映画が公開されています。
『パリ市庁舎前のキス』(上記、ポスター左上の写真)があまりに有名なロベール・ドアノーと、名作『The Americans』のロバート・フランク。

まずは、ロベール・ドアノーの生涯を描いた『パリが愛した写真家/ロベール・ドアノー〈永遠の3秒〉』の紹介です。

孫娘により語られるドアノー像

監督は、なんとドアノーの孫娘。初監督作品とのことで、おそらく映画の専門家ではなく、ドキュメンタリー映画として特に優れた表現などはないのですが、時代やテーマごとに9つに章立てして、孫がおじいちゃんのことを語っていくというスタイルで綴られています。写真家ドアノーのことをしっかり紹介したいとの思いが伝わってくる好感の持てる印象に仕上がっています。

『パリ市庁舎前のキス』があまりに有名で、それ以外のあまり知られていない側面を描きたいと思ったとのことですが、確かにその通り。ドアノーと言えばこの写真のことしか思い浮かばない人も多いんじゃないでしょうか?

写真に対する姿勢

この映画では『パリ市庁舎前のキス』の撮影にまつわる章ももちろんありますが、それ以外にも作品通してドアノーの写真愛あふれる姿が描かれています。
朝から晩まで被写体を求めて歩き、街の人々を撮影していた日々が紹介されており、現在でもドアノーが撮影したネガは35万枚も保管されているらしいです。
写真家として成功し、世界中で愛されていたにもかかわらず頻繁に海外で活動したりするわけでもなく、また、普通の人々を撮るのが好きで、地位のあるお金持ちの姿などは撮影したくなかったエピソードなどドアノーの人柄が伝わってきます。


次回は、ロバート・フランクについてです。

Share