滋賀県の佐川美術館には佐藤忠良の作品が多く所蔵されており、現在『おなじブロンズ、ちがうブロンズ』が開催中(2017年12月3日まで)なのですが、実はこの佐川美術館からびわ湖大橋を挟んで対岸にある道の駅「びわ湖大橋米プラザ」にも佐藤忠良の作品があるとのこと。
もちろん、びわ湖大橋を渡る前に立ち寄ってチェックするしかないでしょう。
作品は『若い女・シャツ』。
佐藤忠良らしいポージングで、脚をクロスした空間と、ちょっと自己主張した肩から腕へのラインがなんともいい感じです。
しかし、残念なのは作品のいたるところに蜘蛛の巣がくっついちゃってること。こんな巨匠の作品なのにまったく管理されてないようで、さみしい気持ちになりました…。(もったいないですよ…)
さて、佐川美術館。
こちらはゲートをぬけると、佐藤作品が出迎えてくれます。
タイトルは『萌』、1997年の作品。
両手を広げたポーズでホントに出迎えてくれてるかのよう。
屋外展示ですが、上に屋根があるので間接光で鑑賞できます。
そして、こちらも佐藤作品『蝦夷鹿』(1971年)。
池の中央にあるので遠く離れたとこからしか鑑賞できません…。
写真撮影できる屋外展示はここまで。
館内では、『帽子・夏』や『群馬の人』など佐藤忠良の代表作がたっぷり鑑賞できます。
やっぱり名作『群馬の人』は素晴らしい。
佐藤忠良は、彫刻はデスマスクのように忠実に形作るだけでは、ないその人が積み重ねてきた時間や、将来までもあらわす必要があるといったことをおしゃってますが、この作品はまさにそれが感じられます。
しかも、雰囲気だけでなく造形としても完璧!どの角度から見ても本当に美しい。田舎っぽい、ゴツッとした男性の顔が本当に美しくてずっと見ていられます。
そして、王貞治がホームランの世界記録を作った後に制作された『記録を作った男』も展示されているのも見どころ。
他にも『ボタン』など名作がたくさん。なんとも贅沢なひとときでした。
そうそう、道の駅「びわ湖大橋米プラザ」にあった『若い女・シャツ』も展示されています。きれいな状態で…。